Overview
去年あたりから面接を受け直すことにして、いわゆるAI面接アシスタントを片っ端から試してた時期があるんですよね。無料枠だけ回して比べてたんですけど、最後まで残って迷ったのが InterviewMan と Sensei AI の2つ。同じ「AI面接アシスタント」の棚に並んでるくせに、向いてる方向が地味に違うんです。
Sensei AI はChrome拡張。ひとことで言うと器用貧乏で、重心が面接「前」にグッと寄ってます。STAR形式で答えを組み立てる Story Studio があって、レジュメビルダーもあって、対応言語はだいたい30言語くらい。で、肝心の本番ライブ面接のほうは……というと、後付けなんですよね。同じ拡張に二番手機能としてくっついてるだけで、コーディング用のコパイロットに至っては Pro ティアの奥に閉じ込められてる。
InterviewMan は真逆です。最初からライブ支援に全振りしてて、Windows も macOS も Android も iOS も、独立アプリとして動く。ブラウザだけで済ませたい人には Chrome クライアントも用意されてる。行動面接からシステムデザインまで、面接のループを頭から尻尾まで1本で見てくれる。準備専用ツールみたいな切り分けは、こっちはしてません。
Features
機能面でいうと、InterviewMan も Sensei AI も、ライブ面接をなんとか乗り切るための道具はひととおり積んではいます。ただ、根っこの作りにけっこう大事な違いがあって。Sensei AI はプロダクトの表面を「準備用のワークスペース」と「ライブ支援モード」でパカッと真っ二つに割ってるんですよね。InterviewMan のほうは割らない。行動面接も、技術的なディスカッションも、コーディング画面も、システムデザインも、ぜんぶまとめて1本のプロダクトで面倒見る、っていう作りです。
Sensei AI はプロダクトの重心をだいぶ準備側に置いてます。Story Studio は候補者が行動面接の答えを STAR 形式で整理するのを手伝ってくれるし、対応言語はざっと30言語。サンパウロの面接に備える人はポルトガル語でリハできるし、東京の面接ならそのまま日本語で練習できる。レジュメビルダーも同じ言語リストの範囲で使えます。とはいえレジュメビルダーなんて今どき単体のツールがそこら中に転がってるし、模擬面接のプラットフォームも同じくらいコモディティ化してるので、この準備側のアドバンテージは正直そこまで効いてこないかなと。
次の面接を突破する準備はできていますか?
InterviewManはライブ面接中にリアルタイムでAIの回答を表示します。Zoom、Meet、Teamsで検知されません。
InterviewManを無料で試す流れが変わるのは、ライブ面接そのものが始まってから。Sensei AI はコーディングのコパイロットを Pro ティアの後ろに置いてるので、下のプランの人は CoderPad でコーディングラウンドが始まった瞬間に何の助けも受けられません。システムデザインのラウンドに関しては、Sensei AI 側はそもそも一切カバーなし。ここが地味に痛くて、というのもシステムデザインの質問って、大手テック企業のミドル〜シニアのループではほぼ毎回顔を出すんですよね。InterviewMan は全プランでコーディング支援がついてくるし、システムデザイン支援も全プランについてくる。しかもどっちも同じひとつのサブスクの中で、ティアで区切られてない。
Sensei AI は動かすのに Chrome が要ります。デスクトップアプリはないし、モバイルのビルドもないし、ブラウザの外で行われる面接には逃げ道がない。Android の電話面接はこのプロダクトの守備範囲からまるっと外れてるし、iOS の電話面接も同じ、ネイティブなデスクトップの面接ツールも同じです。InterviewMan は Windows、macOS、Android、iOS で動いて、フォーマット的にそっちが合うときは Chrome クライアントも使える。通話プラットフォームのほうは Zoom と Microsoft Teams、Google Meet がカバーされてて、Amazon Chime も Cisco Webex も Lark も動きます。コーディング環境の連携は HackerRank、CoderPad、Codility まで。
Stealth
Sensei AI は Chrome 拡張として出てるので、拡張のツールバーにも chrome://extensions のパネルにも姿が出ちゃう。で、そこってまさに HackerRank のプロクタリングソフトがブラウザスキャンのときに読みにいく場所なんですよね。そのスキャンって、たいていアセスメントのタイマーが回り始める前に走ります。監視付きのコーディングテストで Sensei AI を使おうと思ってる候補者は、初日から構造的な問題にぶち当たるわけです。
InterviewMan は真逆に行ってます。プロダクト自体がデスクトップ/モバイルの独立アプリとして動いてて、名前付きで公開されてる保護機能が20個以上ある。リストにはドックの非表示、プロセス名のマスキング、WebRTC のリーク遮断、それに画面録画への非表示なんかが並んでて、まあそういう系統のやつがずらっと。録画された Zoom セッションをコマ送りで見返して、実行中プロセスのチェックとアクティビティモニタのスイープも合わせてやってみたけど、この三つの証跡のどれにもオーバーレイの痕跡は出てきませんでした。
Trust Signals
Sensei AI の評判は面接前の準備コミュニティから来てて、Story Studio と対応言語の広さがいちばん注目を集めてる感じです。
InterviewMan 側はというと、ベンダー公表の数字で候補者およそ57万人、それに公開検索できるプラットフォーム上で4025件のレビューにわたって平均4.9星。レビューの中身は批判も好意も両方混ざってて、UI のちょっとした不満で三つ星をつけたものから、セットアップの問題を指摘しつつも Amazon のループを通過した人が四つ星をつけたものまで、幅があります。
Pricing
Sensei AI 側の月額サブスクは89ドル。年間プランにすると実質の月あたりコストはだいたい24ドルまで下がるけど、これは288ドルを一括で先払いする形での話です。無料の選択肢もあります、ひとつだけ落とし穴があって。1セッションが15分でキャップされてるんですよね。技術面接もシステムデザインのラウンドも最低で45分から60分は走るし、シニアのループになると1時間を平気で超えてくるので、フルレングスのラウンドで無料枠を使うのは事実上むりです。
InterviewMan のほうは年払いで月12ドル、年間の合計で144ドル。そこに無制限の利用と、ステルスのフルカバーがまるっと入ってて、しかもカバー範囲は準備だけじゃなくて全部のラウンドタイプに及びます。
紙の上で見ると、年間の差は144ドル。InterviewMan の144ドルに対して、Sensei AI は割引後の年間レートでも288ドル。Sensei AI を月払いにすると2ヶ月ですでに178ドルで、これだけで InterviewMan の丸1年分より高い。面接シーズンの3〜4ヶ月にサイクルを引き延ばせば、Sensei AI のレシートは400ドルの大台を越えるのに、InterviewMan は同じ144ドルのまま座ってる。年間プランだろうがなんだろうが、Sensei AI の月あたりコストは InterviewMan の倍、しかも全額前払いで着地する、という話です。
| プラン | Sensei AI | InterviewMan |
|---|---|---|
| 無料版 | あり(15分キャップ) | あり(分数制限あり) |
| 月額 | 89ドル/月 | 30ドル/月 |
| 年額 | 288ドル/年(24ドル/月) | 12ドル/月(144ドル/年) |
| OS対応 | Chromeのみ | Windows、macOS、Android、iOS、Chrome |
| ラウンド種別 | 準備+一部ライブ | 行動、技術、コーディング、システムデザイン |
| セッション長 | 無料版は15分キャップ | 無制限 |
Verdict
FAANG 級の企業でフルループを回してる候補者にとっては、InterviewMan が行動・技術・コーディング・システムデザインのラウンドを含めて面接サイクル全体を、年払い月12ドルでカバーしてくれます。デスクトップ側でもうちょっと接戦になる組み合わせについては、InterviewMan と Parakeet AI の比較のほうで細かく見ていってます。

